今の仕事が大変だから、ほかの病院で働きたい。もっとお給料が高いところで働きたい。そう思ったときに考えるのが転職ですよね。
でも、いざ転職をしようと思うと、自己PRとか転職理由とか考えないといけないことがたくさんあって、そういうのを考えるのが億劫になりませんか?
どう答えれば内定がもらえるのかな?これでいいのかな?
いっぱい考えてもわからないので、やっぱり転職やめようかななんて考えてしまうことがありますよね。
でも、ここで転職を辞めてしまったら、また今の仕事に行かないといけません。
そうなると、みんなが仲良くしている職場とか、あなたの働きに見合ったお給料だったりといった、あなたが持つべき本来の姿を取り戻すことができなくなってしまいます。
では、あなたが転職をして本来の働きかたを取り戻すためにはどうすれば良いかというと、転職するときに面接官が何を見ているのかを知って、求められている答えを言うことです。
それは、あなたが看護をしたときに患者さんに「ありがとう」と言われることに似ています。
あなたは、患者さんが何をして欲しいかわかっているので、患者さんが望んでいることをできて、お礼を言ってもらえるんです。
それと同じで、面接官が何を答えて欲しいかをわかっていれば、あなたはその望まれていることを答えることができ、内定をもらうことができるはずです。
この記事では、
転職の面接で、面接官があなたにどんなことを望んでいるのかについてもお伝えしていきます。
それが分かれば、あなたが面接官にどんなアピールをすれば良いのかもわかってきます。
面接官が望んでいるアピールができたあなたは内定に近づくことができるはずですよ。
ぜひ読んでいってください。
面接官が見ているポイント2つ
面接官が見ているポイントは二つです。
一つ目は、「以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのか」ということです。
二つ目は、「うちの病院で長く働いてくれるか」ということです。
この二つを面接官に納得させることができれば、あなたは転職を希望した病院から内定をもらうことができます。
一つずつ詳しく見ていきます。
以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのか
転職先の病院があなたに求めていることの一つ目は、以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかということです。
なぜこれが求められているかというと、病院は転職社に「看護ができること」を求めているからです。
病院は、患者さんの健康と安全を守ることが求められています。
だから、看護師には看護ができることを求めています。
これは当たり前ですね。
新卒の看護師には数年の「経験を積む期間」があるので、その期間はベテランの看護師と同じような看護の質を提供することは求められていませんが、転職社は違います。
この看護師さんは、うちの病院の看護をしっかりとできるのだろうか、ということを見ています。
同じ診療科や同じ種類の病棟への転職がうまくいきやすい理由はここにあります。
前職で救急病棟で働いていて、重症患者のケアや緊急時の対応で成果を出していたとすると、転職先も救急病棟であれば、やり方がわかっているので、重症患者への看護経験を活かせるとか、緊急時のプロトコルに精通しているとかアピールしやすいのです。
採用担当者としても、同じような看護業務はこなせるだろうと思うので、採用を決めやすいです。
一方で違う診療科や異なる種類の病棟に転職する場合、この再現性の証明が難しくなります。
例えば、小児科病棟で働いていた看護師が、がん専門病院の緩和ケア病棟に転職できるかと言えば難易度が高くなります。 それは、再現性の証明が難しいからです。
小児科では、成長発達に応じたケアや家族支援が中心となりますが、緩和ケアでは終末期患者の苦痛緩和や心理的サポートが主な業務となります。
このような業務内容の違いがあるので、小児科で働いていた看護師が緩和ケアの専門的なケアを提供できるのかという再現性を証明することは難しいです。
面接官に、この看護師はうちでも前と同じように看護をしっかりとやってくれるだろう。こう思わせることが内定への一歩目です。
うちの病院で長く働いてくれるのか
転職先の病院があなたに求めていることの二つ目は、うちの病院で長く働いてくれるのかということです。
転職をするということは、すなわち前の医療機関を辞めてくるということです。 いわば一度病院や診療所を辞めたという「経歴」が加わるのです。
その経歴を払拭して、長期的に勤務しますということを転職先の病院に納得させる必要があります。
どうして病院が長く働いてくれるのかにこだわるのかと言えば、看護師を採用するのは大きな投資だからです。
看護師の採用には、採用活動にもお金がかかりますし、採用した後にも数ヶ月間は新しい環境に慣れるまで十分な力を発揮できないかもしれません。
長く働いてもらって初めて、採用にかかったコストを回収できるのです。
だから、病院が一番困ることは採用してすぐにあなたに退職されることです。
休職経験があったり、健康面に不安を抱えたりする看護師がなかなか採用されない理由もここにあります。
要は、「しっかりと当院で働き続けてくれますか?」この質問に「はい。できます」と根拠のある回答ができないから採用が難しくなるのです。
逆に、長く働くことができるということをしっかりと証明することができれば、採用される可能性が大きく高まります。
どうやってアピールしたらいいの?
「以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのか」ということと「うちの病院で長く働いてくれるか」ということをアピールすることが内定につながるのですが、それをどうやってアピールしたら良いのでしょうか。
ここでは、そのアピールの方法についてお伝えします。
以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかのアピール方法
以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかをアピールするタイミングは、看護の仕事について話をするときです。
つまり自己PRや職務経歴を話すときに以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかをアピールします。
ここで大事なことは以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかを相手に「納得」させることです。
例えば、あなたが働いていたことが救急看護だったとします。
そのときに、
「私は救急外来で5年間勤務してきました。緊急度と重症度の迅速な判断という目標のもと、トリアージスキルを磨き、様々な症状に対する適切な初期対応を学びました。初めは複雑な症例での判断に時間がかかりましたが、なぜ判断が難しいのかを分析した結果、どのような情報収集が効果的かがわかりました。そこで、効率的な問診と観察のテクニックを磨いた結果、迅速かつ正確なトリアージが可能になりました。」
という自己PRを作ったとします。
このような自己PRを作ったときに、転職先の病院が、救急外来での看護師を求めていれば、あなたは以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかを相手に「納得」させることができています。
一方で、相手が普通の病棟で他の看護師と協力しながら看護ができる人を求めているなら、この自己PRは相手を「納得」させることはできていません。
なぜなら、協力しながら看護をした経験が自己PRでしっかり言われていないからです。
つまり、以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかを相手に「納得」させることというのは、相手が何を求めているのかによって言うことが変わってくるということです。
相手が何を求めているかを知るときには、求人をしっかりと読み込むことが必要です。
求人にどんな看護師を求めているかは書いてあるので、その文章からどんな再現性を病院は求めているのかを想像して、自己PRで病院が求めている再現性のある人物になるように書きます。
もっと詳しい自己PRのやり方は以下の記事を参考にしてください。
ここでは、以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのかということを相手に「納得」させることが大事で、さらに病院によって求めていることは違うということを覚えておいてください。
うちの病院で長く働いてくれるかのアピール方法
うちの病院で長く働いてくれるかをアピールするのは志望理由や転職理由について話をするときです。
志望理由や転職理由は、「納得感」があるように話さないといけません。
なぜかというと、転職活動をしている時点であなたは今の病院を辞める予定だということなので、「うちの病院も辞めちゃうんじゃないのかな?」と思われているからです。
その状態から、「この人はうちで長く働いてくれそうだ」と納得させないといけません。
一番説得力のあるうちの病院で長く働いてくれるかのアピール方法は、自分の軸を用意して、今の病院はその軸には合わないけれど、貴院はその軸にあっています。と伝えることです。
例えば、
「私は回復期に関心があり、長いスパンで患者様と向き合いと考えてきました。しかし、現在勤務する急性期病院では、入院期間が短くどうしても一人一人の患者様とじっくり関わることが難しかったです。そこで、一人一人とじっくり関わることができる貴院を志望しました。」
という感じです。
この理由であれば、患者さんとじっくり関わりたいという軸をベースにして、それに合わないから現在の職場からの転職を考えて、その軸に合った貴院に行きたいという退職理由と志望理由をセットで作ることができます。
元々の軸があって、それに合っているのが貴院です。という文章を作ることができれば、それがうちの病院で長く働いてくれるかのアピールになります。
まとめ
この記事では、転職は、以前働いていた病院でやっていたことをうちの病院でもやってくれるのか、ということと、うちの病院で長く働いてくれるかということをアピールすることで内定をゲットすることができることをお伝えしてきました。
相手はこのどちらかを聞きたいと思っているので、これを頭に入れておくと、面接で意外な質問が来てもしっかり答えられると思いますよ。
具体的な自己PRや志望理由、転職理由の書き方、答え方については以下の記事を参考にしてみてください。